まな板(俎板)

家庭用の小さな俎板から、プロの料理人御用達の大きな俎板まで、オリジナルの無垢まな板を揃えています。製材所で造った高品質な無垢材の俎板を、メーカー直販の卸価格でご購入いただけます。
プロ御用達の業務用まな板は、他店に無い特大サイズの俎板をお選びいただけます。

プロの振る舞いはプロの道具で

北海道日高産「日カツラ」・アラスカ産「スプルース」の一枚板で作る、服部商店オリジナル 店舗厨房業務用まな板。

プロの材木屋だから提案できるまな板は、キズ・割れ・欠け・節をはずし、大きく厚いまな板を材料から木取りすると、板として使える部分はごく僅かしかありません。
残りは捨てざるを得ないのです。チギリを入れてパテ埋めできるテーブルとは全く違うのです。
しかし、本当は多くのプロの料理人からの「料理を活かす極上のまな板が必要だ」といった要望があるのではと考え、大切な、美しい「日本の食文化」を守るために、あえてチャレンジさせていただきました。
服部商店オリジナル店舗厨房業務用まな板を提供できる樹種は二樹種です。
その二樹種の説明をさせてください。
最初にカツラ材の説明をさせていただきます。

カツラ材は日本固有の樹種の一つです。
特に、ご案内いたします日カツラは北海道の日高山脈にしか生息していません。

良い香りがする葉の木という意味から「香出ら」と呼ばれ、銀杏・柳・朴などに比べ軽く狂いが少なく、独特の光沢から食材が鮮やかに見え、料理人のステージ「まな板」としては最高のパフォーマンスの舞台となると思います。
北海道のカツラは巨木が多く、特に日高産のカツラは乾燥すると玉子色になるため、日カツラと呼ばれています。
木材関係者の間では優良材と誉れが高く、有名ホテル・老舗鮨店の料理人からは必ずと言って良い程、昔は「日カツラまな板」とご用命くださった材なのです。
日カツラは北海道の日高地方でも、最近は非常に少ないです。元々カツラの木は沢沿いや湿った所に生息することが多く、水気の多いまな板に向いている材なのです。

その日カツラですが、プロの材木屋でも仕上げするまで、どれが日カツラかわかりません。

ここは服部商店の基準で大まかに二つにグレード分けし、ごまかしのないまな板を提供することが、プロの材木屋としての振る舞いと考え商品にあえて等級をつけました。

Aグレード(少し色が赤色が強い)と、Sグレード(最高の品質の日カツラまな板)です。

まな板:弊社Aグレード

弊社Aグレード

まな板:弊社Sグレード

弊社Sグレード

次に提案させていただきますスプルース材は、北アメリカ大陸のアラスカ州からカナダ本土、そしてアメリカ本土のオレゴン州と幅広い地域に生息しています。
色が白く、目が圧倒的に細かいのがアラスカ産スプルースです。
その中でもハイダバーグ産スプルースは、真冬にはマイナス40度近くまで冷える海岸近辺に多く生息しています。
日本のヒノキに比べて、冬が特に冷たいので冬目が特に細かく美しいです。またスプルース材は、カツラ材より原木の太さが大きいので柾目の木取りが可能です。
柾目独特の目の美しさは素材を生かす、料理人の最高の道具になると考えました。

プロの料理人でも、お料理の仕方でまな板を絶えず酷使する料理人の方も多くいらっしゃると思います。
うなぎとかアナゴを捌く時、食材を限りなく生かすことを考え手早くお料理することも大変多いと思います。その時は、プラスチックより木製のまな板がある方が良いのではないかと思います。
スプルース材はカツラ材より原木が大きいので、現場に合わせたまな板が作り易く、またカツラよりリーズナブルな価格でご奉仕できます。

スプルースまな板

スプルースまな板

スプルースまな板

スプルースまな板

カツラ材・(国内産広葉樹)と、スプルース材(アメリカ産針葉樹)
ジャンルの違う二つの提案力が、服部商店オリジナル店舗厨房業務用まな板です。

板目と柾目「日カツラまな板」は板目取り
「スプルースまな板」は柾目取り

丸太を板材として製材する場合、その挽き(ひき)方によって木の表情は全く違う物になります。これを木取りといいます。
板材の木取りの方法には、大別して「板目」と「柾目」があり、板目は年輪に接するように挽いた物で、年輪の模様が曲がった線として出ます。それに対し、柾目は木の半径の線に平行に挽いたもので、年輪は直線模様に出ます。
弊社の「日カツラまな板」は、割れ・欠け・節の無い厳選した材から木取りし、全て板目のものを使うことにより、安定した木目の雰囲気に仕上げています。

「スプルースまな板」は柾目取りをしています。
柾目取りするには、最低1.2mを超える巨大原木が必要です。
プロの料理人が満足して使っていただける目の細かいスプルースまな板は、アラスカ産の1.2mを超えるスプルース原木でも非常に希少価値の存在になりつつあります。

柾目と板目 Aが柾目・Bが板目

柾目と板目 Aが柾目・Bが板目

この図面はウィキペディア参照

包丁との相性が良いのです!!

その程良い手応えから、碁盤などにも使われる「日カツラとスプルース」は、硬すぎず、軟すぎない適度な弾力性が包丁の刃こぼれを防ぎ、軽快な包丁さばきが感じられます。

服部商店の全ての商品は正しい表示をしています

世界の木材の流通経路は大変複雑です。しかし日本国内材とアメリカ材は完全な合法木材です。違法伐採では全くありません。
お店の繁栄を願って購入していただく木材が、これらの犯罪や自然に対する畏敬の念を忘れた行為に絶対に繋がらないよう、合法的に伐採された木材を、正しい表示をして商品を提供しています。

ご注文を頂いたお客様の為に一つ一つ丁寧に手作りで提供しています。

木製まな板の多くは、流れ作業の大量生産で作られています。しかし、プロの「料理職人」が使用する大切なまな板です。服部商店が自信を持って販売する「日カツラまな板・スプルースまな板」は、「木材のプロの職人」が一つ一つ丁寧に手作りするところに、職人の確かな物造りと、思いが込められています。

日カツラまな板

カツラ・スプルースのまな板は塗装ができません。女性肌のようなデリケートな物です。
そのまま外気に当てると、これだけの厚い木は割れるリスクもあります。75ミリ、90ミリの厚い材です。どれだけしっかりと乾燥させても、木口部分から微細なヒビワレが入ることもありますが、乾燥時間を5年以上掛けた材は、ヒビワレが入っても極僅かだと経験でわかっています。

「無塗装のまな板なんだから、表面は使い込む程、ワレ及び汚れが着くのは当たり前。」しかしそんな言葉を聞いても、「料理人の皆様にはいつまでも気持ちの良い見栄えのまな板で料理をしていただきたい。また、無垢のまな板は、削り直せば新品同様になることが大きな特徴でもあります。それじゃあ、削り直しの作業を二回無償で奉仕できるまな板を服部商店が作りましょう。」と決心しました。もちろん、その後は有償にはなりますが、使える限り削り直しのお世話は服部商店がさせていただきます。

「プラスチックのまな板は、汚れませんが、魚が滑ってやっぱり使いづらい。塩を振って、滑らなくしなきゃならないから、魚に塩味がつく。包丁の返りが悪く、刃を痛める。食材の鮮度を見極め、木のまな板の扱いも熟知しているからこそ、プロの料理人なんだろうと思います」
「やっぱり、まな板は無垢の木が一番」
そんな答えを聞きたいと思い、服部商店はプロ仕様のまな板を作る決心をしたのです。
日本の美しい食文化、そして芸術とも言える料理人の技は、お客さんからしても、木のまな板で見たいもの。それこそが、私たちが残したい大切な文化であり、お手伝いできる分野だと思うのです。
無くしてはいけないもの、そして文化。効率だけで無くなってしまったもの、そんなことを考えるとき、木に携わる人間として守りたいものがありました。
それが、誰も作りたくなかったプロの料理人に使っていただきたい「業務用まな板」なのです。

弊社のお客様にお使いいただいている、まな板の削りなおしの実例を見てください。

写真のまな板をお使いいただいているお客様は、過去に三枚の服部商店業務用まな板を買っていただいております。
今回のまな板の削り直しは三度目だと思います。勿論削り直せばまな板の厚みは少しずつ薄くなっていくのは、誰でもわかることですが、見ていただきたいのは、板前様がお客様に素晴らしいお料理を出していく為には、最高の食材と其れを裁く包丁とまな板、その3つを凄く大事に思われているのだと思うことです。

勿論、食材・包丁を私が見たことはありませんが、削り直しされる為に持ってこられるまな板は色んな食材と格闘した形跡がありありと残っています。多くのお客様の為に頑張ったと言う表情をしています。その頑張ってきたまな板の表情は人間で言えば一見、くたびれた表情をしていますが、削り直しと言う作業を入れるとマナイタの表情は元の生き生きとしたものにうまれかわります。これが「服部商店がこだわる無垢のまな板の良さだと思っています。」人間の健康に優しい資源である。その点、削り直しができないプラスチックのまな板には無機質な表情しかないと思います。

削り直し前:長さ1188mm

削り直し前:長さ1188mm

厚み62mm×巾445mm

厚み62mm×巾445mm

削り直し後:長さ1188mm

削り直し後:長さ1188mm

厚み48mm×巾443mm

厚み48mm×巾443mm

スプルース 寿司屋・高級和食店カウンター用板